有田のみかんワイン

和歌山県はみかんの生産量トップクラスで、なかでも有田地方は全国的知名度のある生産地です。有田市は400年以上の歴史のある「有田みかん」の産地であり、「ゆら早生」 「田口早生」などのオリジナル品種も有名です。
また、最近では市長の主導の下、有田みかんの再ブランド化を狙いクリスマススイーツなど新商品開発がされています。ワインはその限りではなく開発に向けプロジェクトチームが結成され、日本ソムリエ協会の高野豊氏らが参加しました。こうして出来上がったのが「有田みかんのアイスなワイン」と「姫木花」です。

「有田みかんのアイスなワイン」

「有田みかんのアイスなワイン」は地元有田市の醸造メーカーで造られ、温州みかんを使った日本初のアイスワインです。氷結と解凍の過程を通して、果汁が全体の40%に凝縮されているため、濃厚な甘みのするワインに仕上がっています。ストレートやロックはもちろん、ソーダやジュースで割っても楽しむことができます。うまいもん亭(花野食品ホームページ)から入手可能です。

「姫木花」

原料は早和果樹園で育てられた「味一みかん」です。年間生産量の約数%程度しか得られないほどの高級ブランドみかんです。栽培、選果、搾取の方法をこだわって作られたジュースも販売されています。そのジュース「味一しぼり」とトップクラスの技術力を持つ安曇野ワイナリーによって造られたのが「姫木花」です。透明感のあるオレンジ色をしたこのワインは通常の糖度の4倍(糖度12%を超える)で飲み口は極甘口です。ご購入は早和果樹園のホームページからどうぞ。

蒲郡のみかんワイン

愛知県に位置する蒲郡は三河湾の潮風と豊かな土壌に囲まれた土地です。ここでは明治の初頭からみかんの栽培が始められ、昭和に入り本格化しました。

蒲郡みかんの栽培

この蒲郡のみかん栽培の強みは何と言ってもほぼ1年中絶え間なく生産・出荷できる点です。温室と露地栽培を組み合わせることにより、競合する他の生産地に負けることなく安定的な市場への供給を可能にしているのです。また、他の産地では早期に出荷しやすい品種の栽培が進んでいますが、蒲郡ではより味わい深い宮川早生に品種を特化して栽培しています。4月~10月は温室みかんが生産されています。1973年から全国に先駆けて栽培され、主に夏場の贈答用として関東地方を中心に全国に出荷されています。10月中旬~3月は露地みかんの季節です。特に糖度の高い「箱入娘」は年末年始の贈答用として人気の品種です。

蒲郡みかんわいん

出荷できない大きさである、キズの程度が甚だしいなどの理由で市場に出すことができない加工用みかんが原料となっています。果汁の一部を醗酵させずにワインにブレンドするジュースリザーブ法で製造され、香料を使用していない点が特徴です。
温州みかんの持つ優しい甘さと、リモンチェッロのようなさっぱりとした酸味、両方が味わえます。2006年度から生産され、年を重ねる毎に好評を博し、今では熟成タイプの販売や台湾への輸出も計画されています。このワインは蒲郡市内の酒店やホテルなどで販売されています。お問い合わせは、JA蒲郡市(0533・68・7206)までどうぞ。

清水のみかんワイン

静岡県清水の山里にはたわわに実ったみかんの樹が広がっています。
一時期の勢いはなくなり他の生産地に抜かれたものの、現在でもみかんの生産がさかんです。ここ清水でみかんの栽培が始まったのは明治維新以降で、温州ミカンの苗木を仕入れた先駆者が農家に配布したことが契機になりました。その後昭和に入ってからも順調に生産量を増やし、1965年以降、1972年のみかんの価格が大暴落するまで全盛期を迎えました。現在では「はるみ」の栽培を手掛けるなど新品種や新商品の開発を積極的に着手しています。

ワインに使われるみかんについて

ここ清水では毎年8月に「悪い」実を落とし「よい」実を残す摘果(間引き)作業を実施しています。果実の実り過ぎを防いで一定の品質を保つために行われる作業で、一口に「悪い」実といっても食用の品質としてはまったく問題のないみかんです。
地元の農協の尽力により、開花から収穫(3~8月下旬)まで農薬を徹底的に使用せずに大切に育てられたのにもかかわらず、この規格外となったみかんを大量に廃棄していました。「清水みかんわいん」は食用には全く問題のないみかんを有効に活用する手立てはないだろうかと、地元商工会の特産品開発事業で企画されたワインです。

「清水みかんわいん」について

完熟みかんから作るワインとは違い、切れ味の爽やかさが大きな特徴です。
全国的に見ても青みかんを原料としたワインは珍しいのですが、この青みかんには黄色いみかんよりフラボノイドの一種「ヘスペリジン」が含まれていて、高血圧や動脈硬化を予防し、冷え性の改善に効果があるといわれています。
酸味の強い青みかんが苦手な方もワインなら気軽に飲めそうですね。

本商品は2008年度の『全国市販酒きき酒会 清酒・焼酎以外のお酒部門』で第1位に輝いた逸品です。
加えて、熟成本山茶や清水もつカレーなどとともに高品質、独自性、その他一定の基準を満たしているとして、静岡市経済局から「しずおか葵プレミアム」の認定を受けています。
2012年度は生産しませんでしたがその翌年から生産を再開しました。

お買い求め、お問合せは静岡県の産直プラザふれっぴーの各店舗までどうぞ。

伊豆のみかんワイン

伊豆は、年間を通して穏やかな気候で夏(7月-9月)を除けば1年の間で長い間みかん狩りを楽しめる行楽地の1つです。もちろんここでもみかんワインが作られています。

伊豆みかんワイン

「伊豆みかんワイン」は県・東伊豆町・地元JAが共同で開発し、JA職員が技術開発・試験醸造などに約5年の期間を経て、1989年に出来上がりました。国税庁主催の「洋酒果実酒鑑評会」で、1997年度以来4年連続で最高のAランク(A~Dの4段階評価)で評価されたほどの高品質のワインです。地元で収穫された温州みかんを原料とし、酸化防止剤を使わずに造った無添加ワインで、甘口と喉ごしがさっぱりしたドライ(辛口)とがあります。
特に前者は食前酒やデザートワインとして飲むのにも適しています。アルコール度数も7度程度と若干低めなので、お酒に強くない方も気軽に楽しむことができます。尚、このワインを使用したケーキも販売されています。

伊豆限定販売となっていますが、遠方にお住まいの方は静岡県のJAのホームページから購入できます。

ワイナリーについて

このワインが作られているJA伊豆太陽みかんワイナリーは地元農協によって1987年設立され、醸造を自前で全て生産していることから高い評価を受けています。工場内をいつでも無料で見学することができ、試飲も可能です。( 団体の場合はなるべく事前にご予約を下さいとのことです。)ワインの仕込み作業(例年11月から2月)や出来立てワインの瓶詰め(通年で週2回程度)も公開しています。
限定品のヤマモモワイン、うめワインもここで生産されています。

伊豆みかんワイン

伊豆みかんワイン
価格:1,080円(税込、送料別)

小田原のみかんワイン

小田原市は地域のJAと共同となり「梅わいん」(1998年)、「れもんわいん」(2000年)など、個性的なワインを積極的に開発している(小田原わいんシリーズ)ことで知られています。みかんワインも例外ではありません。
小田原のワインは個性的なものが多く、早摘みのみかんを使用した「小田原みかんわいん」、最近では長年品種改良を続けてきた新品種「湘南ゴールド」を使ったワインも登場しています。

小田原みかんワイン

小田原みかんワインは小田原市でできたみかんを100%使用し、香料等を使用せずに皮ごと搾った果汁から造られたワインです。このワインの1番の特徴は何と言ってもまだ青々としたみかんを使用している点で、全国的に見てもあまり例がありません。飲んだ後の爽やかな香りは早摘みみかんを食べたときの印象そのものです。

湘南ゴールドワイン

原料である湘南ゴールドは1998年から開発が始まった新品種のみかんで、「黄金柑(おうごんかん)」(ゴールデンオレンジ)と大ぶりな「今村温州(うんしゅう)」を掛け合わせ、15年の歳月をかけて作り上げられました。黄金柑に比べ、実がより大きく、皮がむきやすいという特徴があります。

湘南ゴールドワインは上記で紹介した「小田原わいんシリーズ」の第4弾として実に3年もの月日をかけて開発されました。このワインは果実の爽やかな甘さとジューシーさを引き継いでいます。

入手方法

上記2種のワインは小田原市内の酒店などで購入できます。詳しくは小田原酒販協同組合のホームページか電話(0465-24-2271)でどうぞ。

横須賀のみかんワイン

横須賀周辺で生産されるワインで、最も代表的なものの1つとして挙げられるのは葉山ロイヤルワインです。「神奈川県、それも葉山でみかん?」と思われる方も少なくないように思われます。どちらかといえば葉山御用邸の方が有名なのかもしれませんね。今ではすっかり町の名産品として知られるようになりましたが、このワインには知られざる物語があったのです。

横須賀 みかんワイン 720ml 横須賀酒販組合

横須賀 みかんワイン 720ml 横須賀酒販組合
価格:1,080円(税込、送料別)

ワインが開発されたいきさつ

昭和34年天皇、皇后両陛下のご結婚を記念して、葉山町が苗木地域の住民に記念配布しました。その苗木が次々に植樹されたことをきっかけに葉山でたくさんのみかんがとれるようになったのです。しかしこの木々が毎年たくさんの実をつけるにもかかわらず、ほとんど収穫されずに鳥やリスの餌になるばかりでした。当時は自家製マーマレードに加工するくらいしか、このみかんの活用法がありませんでした。そこで地元の観光・農業関係者の人々がみかんを有効活用の方法を模索し始めてたどりついたのが、ワインの開発なのです。

ワインの特徴

アルコール度数は10%でほどよい酸味とさわやかな後味が特徴です。ストレートはもちろん、オンザロック、カクテルのリキュールとしてもおいしく味わえます。

入手方法

ホームページ経由での通信販売を行っていません。取扱店舗を通じ直接入手してください。
通信販売をご希望の方は下記サイトのフォームから問い合わせできます。
http://723.zennet.co.jp/otoiawase.html